9月の終わりに 
2006・9・30(土)
 暑さは残ったが快い秋の日が続いた。ところが、もったいないことに家に籠もっている日が多かったようだ。一日だけ、友人と京都・奈良と出かけたが、月に一度は訪ねようと思っている奈良の叔母宅に、今月は行けなかったことが心残りだ。
 入江泰吉の写真集「万葉 大和路」の写真と万葉集の歌の世界に浸っていた。奈良在住の鹿鳴人が羨ましい。
  高円の野辺の秋萩いたづらに咲くか散るらむ見る人なしに 笠金村(万葉集・巻二・二三一)
         (亡くなった志貴皇子の宮殿が高円山にあった)


 秋空 
2006・9・29(金)
    うららと南部丘陵公園の空を見あげて散歩。毛の長いうららには引っ付き虫や
   枯れ草が付く。お菓子と水とブラシを持って!     (ライオンをクリックして秋空へ)








家政婦 
2006・9・28(木)
 家では何もせず、全て奥さんに用事を言いつける夫に「私が居なくなったらどうするの!」と言った返事が「家政婦を頼むからいいよ
 中日新聞のコラムだが、笑った上によくぞ言ってくれたと冴えない亭主族を代表して感謝する。そして、一度言ってみたい。「俺が居なくなったらどうするんだ!」 でも「家政夫?を頼みますから」と言われたらしゃれにもならないな〜。
 (本日の独り言はもちろん優しい家人に事前に報告済みである。 恐妻家より)

神様 
2006・9・27(水)
 父母がお世話になった教会の人が突然やって来て、神様を信じなさいと言う。はい!と簡単には言えないのでお話を聞いたが、説得がヘタで没論理的である。気迫だけは凄い。
 高校時代に創価学会の折伏(しゃくぶく)を受けた事がある。数人のおばさんが、下宿に押しかけてきて、なかなか帰らず閉口した。折伏とは学会の布教活動と理解していたが、改めて意味を調べてみた。お経に書いてある布教の方法なのだ。(下記参照)
 ところで、SUが寺や仏像に興味が引かれるのは、芸術的見地からで、根っこは唯物論者なので、信心へはなかなかたどり着けない。
 破折屈伏(はしゃくくっぷく)の略。仏教における布教姿勢の一つで、摂受(しょうじゅ)に対する語。出典は「勝鬘経(しょうまんぎょう)」である。相手の間違った思想に迎合することなく、正しいものは正しいと言い切り、相手と対話を通じて仏法を伝えること。

鈴虫 2006・9・26(火)
 「来年もお願いします」と鈴虫の籠が戻ってきた。よく見ると雌だけが入っている。我家の鈴虫も雄が数匹で、雌ばかりになった。4つの水槽の内、3個はきれいにして物置にしまった。最後の水槽ももう少ししたら、鈴虫を庭に放して片付けようと思う。
 毎年、その成長と鳴き声で楽しませてくれるが、雌が雄を食べて産卵し、その雌もやがて死に絶えていく末期の姿に、人間世界を重ねてみてしまう。雌は強い、そしてこの世は有限、無常なのだ。
 この時期の鈴虫の処置と来年の孵化について、友人に送ったものを別記する。

不殺生戒 2006・9・25(月)
 仏像と書を紹介する8回目。京都左京区の天台宗曼殊院門跡・半田孝淳さん(門主)の書と「十一面観世音菩薩像」です。
 『書「不殺生戒(ふせっしょうかい)」・・・・・仏教では怨みを怨みで返さず、徳で報い、決して殺さない。教えの根本であり、戦争やテロが続発するこの時代こそ持(もた)たねばならぬ戒めである。』(半田孝淳)
 公明党の皆さんには、なんと頭の痛い言葉でしょう。

高円山 
2006・9・24(日)
 友人・鹿鳴人から八一の歌のためにと今日撮った高円山の写真が届いた。「どうしても電信柱が入る。この山の上は、毎年8月15日、奈良大文字焼が行われる。火床は108」と解説がある。
 写真家入江泰吉も電線などに困ったが、それは人々の生活のために仕方がないと自分自身に言い聞かせながら、腰をすえて奈良の美しい写真を撮り続けた。   (入江泰吉 9・25鹿鳴人のつぶやき) 

白毫寺 
2006・9・23(土)
 参道の萩が美しい白毫寺は志貴皇子の没後、その山荘跡を寺とした伝えられる。奈良市白毫寺町の真言律宗の寺院。春日山の南に連なる高円山の山麓にあり、境内から奈良盆地が一望できる景勝地に建つ寺、五色椿(奈良県指定天然記念物)が有名である。
 過日、友人達と白毫寺を訪れた時を思い出しながら、八一の歌の解説を作った。
    高円山をのぞみて
        あきはぎ は そで には すらじ ふるさと に 
                 ゆきて しめさむ いも も あら なく に     八一
          (秋萩は袖には摺らじ故郷に行きて示さむ妹もあらなくに)


松久仏所
平等院 2006・9・22(金)
     友人の京都行きに便乗した。平等院から京都・松久宗琳仏所へ、
                  さらに京奈和自動車道を走って奈良博物館に行く。













小入道君乗っ取られる 
2006・9・21(木)
 一番街のキタオカさんの横で、一昨日は確かに小入道君だったのに、今日は中日の一員に変身していた。状況が違えば、我が横浜のユニホームを着ているだろうにと思いながら、情けない25ゲーム差に涙している。
 ところで一昨日はキタオカさんが定休日だったのでユニホームを着せなかったそうだ。毎日、キタオカさんが朝着せて夕方に脱がしているという。ご苦労様!彼は中日ファンかな〜〜?
            順位  チーム  勝  敗  引  勝率  差
             1    中日   74  47  5  .612  M13
             6    横浜   51  74  3  .408   25

ドッグショップ&カフェ 
2006・9・20(水)
 昨日は休みだったので、子犬・うららを貰ってきた一番街のドッグショップ&カフェに行く。店の4匹の犬に囲まれて犬嫌いのうららはパニック、カコバーの膝に飛び上がる。2匹は店に勤める人の飼っているもの、あとの2匹は子犬の時に売れなかったので、子犬用のケージから出して、カフェのフロアで遊ばせている。
 その時、入ってきた女性のお客さんに4匹が素早く飛んでいく。とてもなついている。女性は4匹にお菓子を与え、犬を楽しみながらコーヒーを飲む。こんなドッグショップの楽しみ方があったのだ。でも、大量のお菓子を貰う犬たちの健康は?と心配する。

第3火曜 
2006・9・19(火)
 今日は定休日独り言も御休み。

       心なき 身にもあはれは しられけり 鴫(しぎ)たつ沢の 秋の夕暮   西行

敬老の日 
2006・9・18(月)
 我が孫・ココロから敬老の日の便りと写真が届いた。敬老と言われても実感がないのだけど、孫から言えばおじいさん。ジジなのだ、しょぼん!歯も生えてきて元気に育っているので一安心。
 8月お宮参りで撮った写真がスワ写真館の佐脇さんから届いた。さすがにプロ、とても可愛く写っている。写真入のストラップ3個付き。カコバーと両親にと思っていたら、昨日義姉が可愛いと持っていった。早速追加を頼んだ。

頭の中 
2006・9・17(日)
 箱の中が空っぽだと「ハコテン」と言い、麻雀では圧倒的な負けとなる。頭の中が空っぽだと何と言えばいいのだろう?頭が空っぽだと良いことは何も無い。書くことが無いほど、今日は貧しい時間を過ごしたのかもしれない。気分が乗らずに、ぶつぶつ独り言・・・・

・手箱 小道具や化粧道具などを入れる ・流し箱 寒天などを流し込む箱 
・挟み箱 
武家が供の者にかつがせる箱 ・百葉箱 気象観測用の木箱
・火箱 
炉の底にする箱、また、行火(あんか)などをさす  

箱点 
2006・9・16(土)
 麻雀用語にハコテンがある。麻雀の点棒を入れる箱が空になることを言うが、箱が「すってんてん」になることかと思っていたら、どうも違うらしい。通常、最初に2万5千点から3万点入っているが、0点になって箱だけしか残っていない時「箱(だけしか無いよ) 点」から発生した、とネットに書いてあった。これが正しいかな?
 
・共鳴箱 音叉に付ける箱 ・慳貪(けんどん)箱 うどんなど、1杯盛りの物を入れて運ぶ箱 
・状箱 
手紙などを入れる箱 ・台箱 江戸時代、髪結いが道具を入れた箱
・砂箱 
機関車の車輪の空回りを防ぐ砂(レールに撒く)を入れる箱 

弁当箱 
2006・9・15(金)
 高校時代の弁当箱はソーセージを卵で炒ったおかずが定番の一つ。ところで、「弁当」の意味は「当座の用に便利な品」と「面桶(めんつう・飯を一人分ずつ分ける曲げ物の食器)の音の変化」と言われている。
 当たり箱、これはすずり箱の「すり」が忌み語なので、嫌ったために出来た。スルメをアタリメと言うのと同じだ。SURUMEを止めてATARIMEにしようかな?

・お箱 得意とする物事 ・当たり箱 硯箱(すずり) ・受け箱 配達を受ける玄関先の小箱 ・押し箱 押し鮨を作る箱 ・通い箱 注文の品物を入れて届けるのに使う箱 

箱 
2006・9・14(木)
 入れたい物にぴったりの箱はなかなか無い。ならば、自分で作ることになる。作成中の仏像を持ち運びするには、ぴったりの箱がないと傷がついたり、ひびが入ったりする。厚紙で作った上等の箱があったので、3分の2ぐらいにした。作り直しながら、厚紙を上手に折りながら組み立ててある箱の構造に一人感心していた。
 ところで、以下の箱の意味が解るかな?
 ・お箱・当たり箱・受け箱・押し箱・通い箱・共鳴箱・慳貪(けんどん)箱・状箱・砂箱・台箱
 ・手箱・流し箱・挟み箱・火箱・百葉箱・豚箱・文(ふ)箱・乱れ箱・目安箱・用捨(ようしゃ)箱


螺髪(らほつ、らはつ) 
2006・9・13(水)
 お釈迦さんなどの頭の粒々を螺髪と言う。頭髪のことだが、縮れて右巻きの螺旋状をしている。ギリシア美術の影響の強いガンダーラでは髪の毛は波状に表現されることが多く、その影響で渦巻状に表現されるようなった。東大寺の大仏さんは螺髪が966個、鎌倉の大仏さんは656個あるそうだ。
 SUが現在彫っている螺髪は約400個、あと100個ぐらいだが、とても時間がかかる。

写真の著作権 
2006・9・12(火)
 友人との間で話題になったので写真の著作権を調べてみた。概ね、以下のようだ。
 


 
著作物の利用は著作権者からの許諾が必要だが、保護期間が経過した著作権は保護されなくなる。保護期間は日本では、著作者が亡くなった年の翌年1月1日から起算して50年。(現行法・施行時1971年1月1日) 
すでに旧法によって著作権の全部が消滅している物は、現行法が適用されない。従って、旧法の定める写真著作権、発行(公表)13年から考えて、
1958年よりも前の写真は、権利が消滅していると考えられる。

観音の言葉(西遊記より) 
2006・9・11(月)
 五体満足に生まれ健やかに成長した者が罪を犯した。その者を観音が諭す。
およそ、この世には何の罪もないのに、生まれ落ちた時から、さまざまの障りを背負って居る者がどれほど多いことか。少なからぬ弱みを自らに持ちながら、それでも親は必死に我が子を育てる。子も亦(また)、力をふりしぼって障りを乗り越え、けなげにも、強く、たくましく生き抜かんとしている。それらの心の中をそなたは思いやったことがあろうか。・・・・・我が命を助けよと乞(こ)うならば、まず、人の命を助けよ。生きんと願うならば、人をも生かせよ
 およそ、この世に生まれて障りのない者はいないだろう。障りを乗り越えどう生きるかは、それぞれの人の選択。観音の言葉に心を動かされる。年を取ったかな!

ピンポンパール 
2006・9・10(日)
 知人が2匹買ってその日に死んだ金魚。「とても動きが可愛いので、特殊な丸い水槽(1万円)と一緒に買ったのに!!
 ネットの解説によると、中国で作られた金魚。ピンポン玉のように丸く、短尾、膨れ上がった真珠のようなウロコは、石灰質でできており、そのウロコを傷つけないために、凹凸のない環境で飼育しなければいけない。
 我家にやってきたのはポピュラーなオランダ獅子頭3匹と和金5匹、慎重に二つの水槽に入れた。元気なので一安心!

夕食 
2006・9・9(土)
 天津飯、スープカレー、お惣菜、うららのご飯、お茶、以上が今夜の夕食だった。場所はポートタワー前の公園、時間は5時。
 買い物に出たついでに、お弁当を購入して野外で食べた。うららは「人間」なのに普通の食堂には入れないからだ。
 日中、雨が降ったので公園に人はいない。食べて、走り回ったうららはとてもご機嫌!トンネル型の遊具に一緒に入ったが、うららは腰が引け、チチは丸太で頭を打った。先月の定休日は営業したので、ゆっくり親子で出かけたのは久しぶりだった。
 金魚も8匹、嫁いできた。

クツワムシ 
2006・9・8(金)
 知人からクツワムシの番いを貰った。家人に言わずに台所に置いた。「がちゃがちゃ」の前に「じ〜〜〜〜〜、が〜〜〜〜」と前奏する。家人は洗濯機その他の壊れた音と思って家中を点検した。当然、我輩はお叱りを受けた。とにかくやかましい、知人に言ったら、「あれは外で飼うものだ」と!
1 あれまつむしがないている ちんちろちんちろ ちんちろりん 
  あれすずむしもなきだした りんりんりんりん りいんりん 
  あきのよながをなきとおす ああおもしろいむしのこえ 
2 きりきりきりきり きりぎりす 
がちゃがちゃがちゃがちゃ くつわむし あとからうまおい おいついて 
  ちょんちょんちょんちょん すいっちょん あきのよながをなきとおす ああおもしろいむしのこえ

奈良博物館にて 第6首 
2006・9・7(木)
 以前から見たかった子島曼荼羅を奈良博物館で見ることが出来た。曼荼羅を詠んだ会津八一の歌の解説を今日あげた。

  こんでい の ほとけ うすれし こんりよう の 
                だいまんだら に あぶ の はね うつ
       八一
             (金泥の仏うすれし紺綾の大曼荼羅に虻の羽根打つ)

サッカー日本辛勝 
2006・9・6(水)
 イエメン戦、日本は後半46分、右サイドからのクロスを巻がヘッドでゴール前に落とし、我那覇がゴール左に流し込み、1点入れてやっと勝つ。でこぼこのピッチで苦労していたが、相手と条件は同じだから、実力不足と言うことだろう。
 オシム監督談話「1−0の結果以上に、内容は日本が押していたわけだが、こういう結果になって何と言ってよいか分からない。ピッチ状態は、サッカーではなく別の仕事をしに来たような感じがした」苦戦を外的条件に押し付けて、主体的な反省は全く無し。先が思いやられる。

写真班 
2006・9・5(火)
 親戚の結婚式に出席した。どんな時も若い二人の門出を祝う場所はいいものだ。昔に比べて、演出が豊かになり、参加者もリラックスして楽しい時間を過ごせる。
 新郎の親から写真を、兄はビデオの撮影を頼まれた。気楽に引き受けたが、参加者全員を写す必要がある。知らない人を撮るのは神経を使うので苦労した。親から預かったカメラ、キャノンのイクシーはコンパクトで高性能なので撮影は楽で助かった。「おい、こっち!」と自前の携帯電話で二人を写す。

新宿駅東口2 
2006・9・4(月)
 1968年10月21日、東口はデモ隊と群集、3万人余で埋めつくされた。ベトナム戦争用の米軍タンクローリーが新宿を通過することも1つの理由だが、この日は国際反戦デーだった。政府が騒乱罪適用に追い込まれるほど、最も反戦・反安保闘争の高揚した日になった。この時は「大量の人の群れの中にぽつんと一人」では無く、多くの人と思いを同じにできた。
 その数年後、アメリカはベトナムから敗退する。ただ、アメリカは現在、アフガニスタン、イラクなどで戦争続行中。日米安保条約(軍事同盟)に基づいて、日本が戦争の片棒を担いでいる事実は、当時も今も変わらない。 

不眠 
2006・9・3(日)
 就寝が遅いので起床は11時頃になる。健康のため、午前中の訪問や電話は断っている。ところがここに天敵が現れた。うららである。朝5時に起きて走り回る。家人が寝室から連れ出してくれるが、また9時に現れて、SUーの手にじゃれ付き、顔を舐める。夢見心地でまた眠るが、そのまま眠れないこともある。
 若い頃は不眠が続いた。ところが、年をとって精神の緊張が薄れるとともに快眠ができるようになった。でも、眠れないときはこう考える。・過去の楽しいことを思って、明日の課題や未来のことは考えない。・それでダメなら、今夜は寝ないでおこうと気楽に考える。

金魚 
2006・9・2(土)
 美の鑑賞の壷を教えてくれる番組で金魚を扱っていた。最初に中国で作られた金魚は、日本でも改良が重ねられ、素晴らしい品種が沢山ある。当然、値段も高い。知人がちょっと日当たりをと思って、水槽を外に出したら、高い金魚だけ盗まれた。不届きな輩がいるものだ。
 金魚は真上から鑑賞するために作られているので、横からではなく上から見るのが基本だという。でも、我家の陶器の壷にいる和金(エサ金と呼ばれる)は、上から見てもあまり趣が無い。新しい金魚が欲しくなったので、青藻が繁殖した水槽をきれいに掃除して水を替えた。しばらくしたら、可愛い金魚に嫁いできてもらおう。

秋 
2006・9・1(金)

 馬追虫(うまおひ)の髭のそよろに来る秋はまなこを閉ぢて想い見るべし  長塚 節

 気品あふれる秋の初めの歌とともに9月を迎えると、快くわくわくしてくる。
 久しぶりに友人とコーヒーを飲みながら静かに語る時間を持った。取り巻く環境や出来事が同じであったり、驚くほど違ったりする。でも、爽やかな秋は、平等に誰にもひそやかにやって来る。 “まなこを閉ぢて” 秋の気配を感じとりながら、9月のはじめに!
inserted by FC2 system