会津八一 寒燈集・紀元節(一首)
                               昭和二十年二月
寒 燈 集




紀 元 節
「寒燈集は昭和19年6月から21年6月までの212首を収録した歌集。敗戦を挟んだ苦難の時代に詠まれた。空襲による罹災、疎開、きい子の死、その後の孤独な生活が奈良の歌とは違う新しい歌境を作っている。とりわけ、落合秋艸堂の自然を詠んだ歌(閑庭)、きい子への挽歌(山鳩、観音堂)、戦後の孤独な身辺の歌(炉辺、榾の火)は読む者の心に迫って来る」
「東京の空襲がはげしくなった2月11日・紀元節に、遠い島の岩窟の様な土屋にいるだろう出征した若い学生たちを思う」
                                        会津八一の歌 索引
1 紀元節
    くに とほく しま の むろや に けふ の ひ を 
                 うちことほぐ か わかびと の とも
歌の解説
                   
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