7月の終わりに 2015・7・31(金)
 夏本番、猛暑が続いた7月はバテ気味だった。
 今年は孫たちが早くやってきたので、楽しい5日間を過ごした。小学4年生、2年生になるとしっかりしてきて、対話も大人びて楽しい。昨日の電話でココロが「プールへ行かなかったことが心残り」と言い、まっちゃんは「宿題を一所懸命している」と言っていた。
 今日は愛犬・うららの命日、もう4年になる。遺影に花を捧げて偲んだ。うららは孫たちが作りなおしてくれたお墓(墓標)に感謝してるだろう。 
誰に言った?(朝日新聞・いわせてもらお) 2015・7・30(木)
 米粒を置いた塀に上に、3匹のスズメが来て食べ散らかしていた。それを見て「こぼさないで食べなさい」と言ったら、隣の夫(75)がテーブルの下をのぞき込んだ。「スズメに言ったのよ、私」 
                 (宇都宮市・相棒はお行儀が悪い・72歳)

 愛犬・くるみは連れ合いの膝の上で食事する。時々「こぼさないで食べなさい」と叱られているが、その言葉は最近よくこぼすようになった素空の胸に突き刺さる。
                        良い所見つけた(くるみ)
合点がいかない 2015・7・29(水)
 ここでは「がてん」と読み、意味は、事情を理解すること。承知。納得。了解すること。「合点だ!」と承知を表す時は「がってん」と読む。どこが違うのかなと思っていたら、「がてん」は「がってん」の音変化だと言う。
 合点(がってん)の意味は上記以外に、文書・表などに、承諾・照合済みの意で自分の名や項目の右肩に鉤(かぎ)型に引いた線を言う。また、和歌・連歌・俳諧などで、批評・評価の際に優れた作品(作者名を伏せた)の頭部もしくは左右の肩に鉤点や丸点などを付けること。また、その印を言う。
 そうしたことから芸術家は自らの作品に納得ができない時に「合点がいかない」と言い、再考したり、破棄したりするようだ。
 素空の仏像は「合点」を判断するレベルにはないが、俳句や短歌に打ち込む友人QやMは素晴らしい作品を生みだすために日夜「合点」をつけて精進しているのだろう。
南京余唱・第35首(會津八一) 2015・7・28(火)
   東伏見宮大妃殿下も来り観たまふ(第1首)         解説
   あさ さむき みくら の には の しば に ゐて
            みや を むかふる よきひと の とも

 官吏(よきひと)達が迎えるこの宮(依仁親王妃)は美しい人で加山雄三の大伯母にあたる。
                        ノブ君ハイキング・宇賀渓 
枕草子(二十七段)・すぎにしかた恋しき物 2015・7・27(月)
 “過ぎて行った時の事が恋しく思われるもの”を身の回りから取り上げる。非常に心を動かされた人からの手紙を探しだした時などをあげる。
 素空にとって恋しきものは過ぎ去った時そのもの、清少納言のような繊細には浮かばない。
(二十七段)
「すぎにしかた恋しきもの  かれたる葵(あふひ)。雛(ひいな)あそびの調度(てうど)。二藍(ふたあゐ)葡萄染(ゑびぞめ)などのさいでの、を(お)しへされて草子(そうし)の中などにありける、見つけたる。又、折から哀(あはれ)なりし人の文(ふみ)、雨などふりつれづれなる日さがし出(いで)たる。去年(こぞ)のかはほり。」

過ぎて行った時の事が恋しく思われる物 (加茂の葵祭の時の)枯れ残っている葵の葉。人形(ひな)遊びの道具。二藍(藍と紅の中間色)・えび染め(うすい紫色)などの裂いた端切れを押しつけられて本の間から見つけた時。また、受け取った時、非常に心を動かされた人の手紙を、雨などの降るさびしく退屈な日に、探し出した時。去年使った夏扇。
女の身支度(中日新聞・つれあいにモノ申す) 2015・7・26(日)
 夫と散歩に出掛ける直前のこと。「化粧するから待って」という私に「君なら化粧しなくて大丈夫」と夫。あら、分かってるわねえと、いい気分でいると「だれも君のこと見てないから」。    (そっちの意味かい・59歳)

 若い時ほど人を注視することが無くなった。だけど、「見ていること」は間違いない。ずぼらな同性を見ると自分の反面教師になる。

                     月下美人 6輪(計24輪) 咲く
日録 20世紀(1927・昭和2年) 2015・7・25(土)
 1927年のグラビアは
  ◦ 芥川龍之介自殺!
  ◦ 銀行32行が休業・倒産!大蔵大臣の“失言発言”
  ◦ 50万年前の「北京原人」、周口店から出土
  ◦ リンドバーグ、太平洋横断無着陸飛行!
 若い時にむさぼるように読んだ芥川龍之介、彼は自殺したが、「歯車」や「河童」を読んだ印象から、精神的な病だったかと思っていた。自殺の原因は彼の言葉「ぼんやりとした不安」だと解説されているが、確定的な理由は分からないと言う。惜しい作家を亡くしたものだ。
 この時代の銀行は設置の許可がゆるく、帳簿も支配人もないような基盤のもろい銀行が沢山あったと言う。そのため大臣の誤った発言が多くの銀行を倒産に追いやった。
 他方、世界では北京原人発掘やリンドバーグのニューヨークからパリへの無着陸飛行などの快挙があった。リンドバーグは33時間30分寝ずに5,810Kmの単独飛行を続けた。
南京余唱・第34首(會津八一) 2015・7・24(金)
   正倉院の曝涼に参じて                       解説
   とほ つ よ の みくら いで きて くるる ひ を  
            まつ の こぬれ に うちあふぐ かな
    (遠つ代のみ倉出で来て暮るる日を松の木末にうち仰ぐかな)

 なかなか許可が下りなかった正倉院での感想を詠う。曝涼とは虫干しにことである。
孫たちのお墓(墓標)作り 2015・7・23(木)
 昨日下書きを作った図案で作業を開始、マジックインクとエナメル塗料で作りあげ、最後は透明のエナメルスプレーをパパに吹き付けてもらって完成。裏面は真白に塗り、命日と作ったココロとまっちゃんの名前を入れた。
 それぞれの特徴が出た美しい物になった。きっと犬たちも喜んでくれているだろう。
 遅い昼食を食べて、ジュニア一家は千葉に帰って行った。ノンストップでも5時間はかかる。無事着く事を祈っている。     
  
琴将の四日市・3~4 2015・7・22(水)
 21日は河川環境楽園に出かけた。22日はカニ取りとお買いもの。夕方は庭にある犬(チコとうらら)のお墓の作り直しを始めた。まっちゃんがうららのお墓、ココロがチコのお墓(墓標)を作る。下書きは完成、明日プラスチックの板に書き込むがどんな物ができるかな? 
 
卒業します(中日新聞・つれあいにモノ申す) 2015・7・20(月)
 テレビCMを見て「私もそろそろ『かわいい』から卒業しようかな」。それを聞いた主人。「おまえ、いつ入学してたんだ?」(卒業やめます・40歳)

 なるほど、こんな言葉がとっさに出ると面白い。40歳ならまだいいと思うけど、素空の年になると“かわいい”ぶりっ子はちょっと怖いかな!
     (明日第3火曜日は独り言を休みます)
                
河川環境楽園(各務原市) イオン(尾平店)
枕草子(二十六段)・心ときめきする物 2015・7・19(日)
 “心ときめく”とは胸がわくわくどきどきすること、良いことへの期待を表すことが多いが、不安も表す。
 「待(まつ)人などのある夜・・・音」男の人を待っている夜の物音にはっとする、わくわくする。やっぱり清少納言は明るい性格なので不安よりも喜びを書くのだ。“恋人を待ちわびる=心ときめく”が良いよね。
(二十六段)
「 心ときめきする物  雀(すゞめ)の子がひ。ちごあそばする所のまへわたる。よきたき物たきて、ひとりふしたる。唐鏡(からかゞみ)のすこしくらき見たる。よきお(を)とこの、車とめて案内(あない)しとはせたる。かしらあらひ、化粧(けそう)じて、かうばしうしみたる衣などきたる。ことに見る人なき所にても、心のうちは、猶いとお(を)かし。待(まつ)人などのある夜、雨の音、風の吹(ふ)きゆるがすも、ふとおどろかる。」

心のどきどきする物  雀の子を飼う。赤ん坊を遊ばせている所の前を通る。高級な薫物(たきもの)を焚いて、一人で横になっている時。中国製の鏡の少し暗いのを覗き込んだ時。身分の高そうな男が、家の前に車を止めて、使いの者に何か聞いた時。髪を洗い化粧して、良い香りが焚き染められた着物を着た時。その時には特別に見ている人がいない所でも、心がとても浮き立つ。約束した男を待っている夜、雨の音や風が建物を揺らがすような音も、(男が来たのかと)胸がどきどきするものだ。
南京余唱・第33首(會津八一) 2015・7・18(土)
   法隆寺東院にて(第2首)                     解説
   ぎそ の ふで たまたま おきて ゆふかげ に  
            おり たたし けむ これ の ふるには
    (義疏の筆たまたま置きて夕光に下り立たしけむこれの古庭)

 聖徳太子が夢殿での研究の手をとめて、時おり庭に降り立たれた姿を想像して詠む。
ゴルフと水分 2015・7・17(金)
 群馬で39度あった日に8時からプレーした。熱中症対策はこまめな水分補給と言われているので500mlのペットボトルのお茶を2本持参、一つは冷凍してある。これは「団塊スタイル“健脚!街歩き旅”」(テレビ)で提唱していたもの。
 フロントナインで一本が無くなり、バックナイン最初に冷凍したものをバッグから取りだすと半分ほど溶けていて、冷たいお茶が飲み頃になっていた。冷凍したものだけ持って行くと溶けるのに時間がかかり、飲もうと思っても飲めない時があるから、この提案はなかなか良い。
 しかし、この日の暑さは並大抵のもので無かった。移動するカートの座席も燃えるように暑くなっていた。汗を拭きながらやってきた最終18番ではほとんど身体が動かなかった。これだけ暑いと成績の悪い言い訳にはなる。
 仲間と次回の約束をしてクラブハウスを出ると救急車がやってきた。事故を想像するよりすぐに熱中症を考えた。水分補給は大事だと思う。
失礼しちゃう(中日新聞・つれあいにモノ申す) 2015・7・16(木)
 夫に「私を漢字一文字で表すと?」と聞いてみた。感謝の気持ちがこもった答えが返ってくるものと思いきや、即答された漢字は「太」。
                           (分かってるわよ・40歳)

 同じことを連れ合いに聞いたら、「諄い(くどい)」と返ってきそう。細かいことを言うと「諄い」といつも言われる。
恵比寿 2015・7・15(水)
 七福神の恵比須さんは、他の六神と違って唯一日本出身だと言う。日本神話に登場するイザナミ・イザナギの子という説が有力らしい。満三歳になっても歩かなかったため、船に乗せられて捨てられ、やがて漂着した浜の人々の手によって手厚く祀られたのが信仰のはじまり。
 最初は漁業の神様だったが、中世になって商売の神様にもなった。特に兵庫県の西宮神社は恵比寿を祀る神社として有名である。西宮神社のHPには「えびす宮総本社」と書いてある。
 七福神は以前、大黒天(木喰彫り)を彫ったが、災害救済支援のチャリティに出した時、四日市の女性が購入してくれたので、すでに手元にはない。今回は商売の神様をと思い恵比寿を彫ることにした。ネットの作品をヒントに独創的なものを目指した。高さ1mの浮彫で麻雀での幸運も願ったもの。先生の指導のもとやっと完成し、くるみと記念写真を撮った。(恵比寿・安達仏像教室へ
南京余唱・第32首(會津八一) 2015・7・14(火)
   法隆寺東院にて(第1首)                     解説
   ゆめどの は しづか なる かな ものもひ に
            こもりて いま も まします が ごと
     (夢殿は静かなるかなもの思ひに籠りて今もましますがごと)

 八一の聖徳太子への思慕の念が、今も静かな夢殿に籠っておられるようだと詠う。
枕草子(二十五段)・にくき物 2015・7・13(月)
  憎らしい物を列挙する。ほとんどが人に関するものだが、憎いものを鋭く見抜き、小気味よくはっきりと言及する。清少納言らしい明るさがあり、それが枕草子の一つの魅力である。
 以下になるほどと思うものを抜粋する。全文はここへ。
 ・急用があるのに長話する客、とくに軽く扱えない人
 ・訪問してきた高齢の高位の女人の不作法な振舞い
 ・れっきとした身分の人が酔ってわめき「もう一杯飲め」と強制する
 ・噂話の大好きな人、聞きかじりの話を得々と受け売りする人
 ・人目を忍んで通ってる男を知っていて吠える犬
 ・苦心して迎えいれて共寝した男がいびきをかく
 ・迎え入れた男が無神経でいろいろ音を立てること
 ・人の話に割り込んでくる出しゃばり
 ・新参の女房が古参の人をさしおいて、新人を教えたり世話を焼く
 ・深い仲になっている男が以前に関係のあった女をしゃべったりほめる
 ・着物の下で跳ねたり、着物を持ち上げようとする蚤
 ・出入り口の戸を閉めない人
反省します(中日新聞・つれあいにモノ申す) 2015・7・12(日)
 自分で洗った風呂に入り、自分で作った料理を食べる。毎日、この繰り返し。俺は一人暮らしだなあと妻に言ったら「身から出たサビでしょ」ときついひと言。(毎日がざんげ・68歳)
 
 相当悪いことをしたのかな?お気の毒。悪いことをした覚えが無いけど、それに匹敵するぐらいの家事はしている。
私の水彩画・復活 2015・7・11(土)
 友人Yの水彩画ページに「水車小屋」がアップされた。ほぼ2年ぶりの絵である。水車小屋は信州安曇野にある大王わさび農場にある人気スポットだ。東京ドーム11個分に相当する広大なわさび田があると言う。随分前にわさび田を訪れた記憶があるがここかどうかわからない。
 Yが絵を描かなかったのは多分二つの理由からだろう。
 その一つは絵の師匠が亡くなられたからである。この師匠の絵を津で拝見したことがあるが、とりわけ円空仏を描かれた絵にインパクトがあった。
 最大の理由は家族の病気である。大変な病気で長かったが、しばらく前に良くなったと聞いている。
 平穏な日常生活に戻り、その安らかな心を対象化するように水車小屋は描かれている。今後は矢継ぎ早に作品が創造されると思うし、それを待ち望んでいる。
お茶 2015・7・10(金)
 先月、車から茶畑を眺めながら、「2番茶の時期ですか」と言うと先輩が「価格の低迷で刈らないのだよ」と言うので、びっくりした。価格の低迷で採算が合わないことが原因だと言う。母の実家がお茶屋だった。幼いころからお茶は生活の一部だったので、生産者の苦境に心が痛む。
 食事の時、お茶を入れるのは素空の役目、湯ざましをしてじっくりと入れたお茶はとても美味しい。時々注ぐのを忘れて苦くなるけれど。
 ところで、価格の低迷は急須でお茶を入れる家庭が少なくなったと言うことが一つの理由だが、何千トン単位で注文する大手ドリンクメーカーの存在の影響も大である。大量購入で値が下がった上に、ブレンド技術や抽出技術が進歩して、少ない原料でも良質の製品を作れるようになったからだと言う。産地は供給過剰に陥り、需給バランスが崩れて値下がりしたのだ。
 母の実家は経営者が体調を崩し、お茶やタバコも売れなくなったので、閉店セールをしている。寂しいことだ。
南京余唱・第31首(會津八一) 2015・7・9(木)
   三笠山にて                              解説
   やま ゆけば もず なき さわぎ むさしの の 
            にはべ の あした おもひ いでつ も
     (山ゆけば百舌鳴き騒ぎ武蔵野の庭辺の朝思ひ出でつも)

 大正14年11月に奈良を読んだ一首。若草山の自然の中で、武蔵野にある自宅・秋艸堂の朝の情景を想う。
力を抜く 2015・7・8(水)
 歯医者で治療を受けると知らない間に力が入り、身体がこわばったようになる。意識して力を抜き普通の状態に戻すのだが、行くたびに同じことを繰り返す。
 幼いころから運動神経が皆無に近かったのでスポーツでは苦労した。何をしてもリズムの無い力任せのスタイル、力もないのに。
 ところが高校生の時に自分より小さい同級生が見事なバッティングをするのをよく観察すると力を抜いたきれいなスイングだった。その真似をすることによって少しはボールに当たるようになった。ゴルフも同じ、なじみのキャディさんが「力が抜けましたね」と言った時にスコアが良くなっていた。
 “足腰の力で滑る”と思っていたスキーは己の体の重心を常にスキーのまん中に置くように身体を動かし、バランスを取るようにしたら人並みに滑れるようになった。
 歯医者の椅子でそんなことを考えていたら、次はもう来なくていいですよと言われた。歯が悪かったのではなく、定期的に見てもらっていたのだが、心配なくなったのか見放されたのかはわからない。
 ところで最近は野球は腰に悪く、スキーは持久力が無く、ゴルフは力が抜け過ぎて飛ばない。情けない年齢になった。
歓喜の叫び(中日新聞・つれあいにモノ申す) 2015・7・7(火)
 このコーナーへの投稿が採用され「出たーっ」と思わず叫んだ。私の声に驚いた夫は「おもらしでもしたかと思った」。 (本気で言わないで・60歳)

 投稿が紙面に載ってよかったね。「出たーとl」言えば妖怪かと思う。
 ところで、亀山法皇が南禅寺を作った時、夜毎妖怪が出た。その時、特別な呪文などではなく、禅の教えに従った生活を実行し退治したと言う。

                      月下美人 6輪(計18輪) 咲く
枕草子(二十三~二十四段)・たゆまるゝ物 人にあなづらるゝ物
                             
 2015・7・6(月)
 「たゆまるゝ」とは怠りがちになること、「あなづらるゝ」とは馬鹿にされることを指す。精進は肉食を断ち戒を守り勤行すべき日、月に数日あった。築地のくづれは経済力の無さや直さないだらしなさを指し、それは軽蔑の種だと言っている。以下に原文と訳を記す。
(二十三段)
 「たゆまるゝ物 精進(さうじ)の日のおこなひ。とを(ほ)きいそぎ。寺にひさしくこもりたる。」
 
怠けがちになるもの 精進の日のおつとめ。当日まで十分に時間のある準備。寺に長い間参籠の場合。
(二十四段)
 「人にあなづらるゝ物 築土(ついじ)のくづれ。あまり心よしと人にしられぬる人。」

 人に馬鹿にされるもの 土塀の崩れ。皆の見る所がお人よしということになっている人。

                       月下美人 1輪(計12輪) 咲く
緑の黒髪 2015・7・5(日)
 緑の黒髪と聞くと若い髪の美しい魅力的な女性を想像してしまう。この言葉は黒くつやのある女性の美しい髪を言うからだ。なぜ、緑なのかと思ったら色彩の緑では無く、新緑、若葉などが若々しく芽吹く様子のことを指す。元気のいい赤ちゃんを“みどり子”と言うのも同じ。
 素空は白髪に近くなった。友人の白髪や亡母の美しかった白髪に憧れて、白髪染めを止めたが、黒いところもあってなんとも中途半端である。友人知人の多くが前よりも年寄り扱いする。年寄りに間違いは無いのだが、気分はまだ若い。
 白髪の美しいたとえとして“銀髪の老紳士”と言う言葉を使うが、銀髪は金髪の中でも特に色素が薄く、銀色に見える髪のことをさしたり、文字通り銀色に染めた頭を言ったりする。あるいは白黒が適度に入り交じった魅力的な頭のことを銀髪と言い、それを実現するための染色液もあるようだ。
 ともあれ美しい白髪、銀髪であれと思うが、年と共に容姿が衰えて来ているので髪だけ魅力的になっても仕方が無い。

                        月下美人 9輪(計11輪) 咲く
南京余唱・第30首(會津八一) 2015・7・4(土)
   春日神社にて                         解説
   みかぐら の まひ の いとま を たち いでて
            もみじ に あそぶ わかみや の こら
     (み神楽の舞ひの暇に立ち出でて紅葉に遊ぶ若宮の娘ら)

 神社で見る白い着物と赤い袴姿の巫女は印象深い。それが奈良の春日大社(神社)の紅葉の境内であればなお一層である。

                           月下美人 2輪 咲く
星野富弘7~8月の詩画・雨ニモ負ケテ(マンゴー) 2015・7・3(金)
   雨ノモ負ケテ 風ニモ負ケテ
   夏ノ暑サニモ負ケテ
   東ニ病気ノ人ガイテモ
   西ニ困ッテイル人ガイテモ
   ナニモシナイ
   丈夫ナ身体ニナリタクテ
   健康食品ニ気ヲクバリ
   ウマイモノガ好キデ
   マズイモノガ嫌イ
   オカネモホシイ
   着物モホシイ
   ソンナ私ガ仰向ケニネテイル

 中学の体育教師だった星野富弘はクラブ活動の指導中、頸髄を損傷、手足の自由を失った。だから凄いインパクトを持ってこの作品は迫ってくる。
 「雨ニモ負ケズ」(宮沢賢治)のモデルはクリスチャン・斉藤宗次朗、そして富弘さんもクリスチャン。
専務(中日新聞・つれあいにモノ申す) 2015・7・2(木)
 一日中、何もしない夫。「あんたは社長タイプじゃないから、専務だね」と言うと、にこにこうれしそう。(何にもセンムとぼやく妻・80歳)

 「にこにこうれしそう」はいい。素空は社長タイプでなく、連れ合いに命令されている平社員タイプ、しかし、にこにこはできない。きっとどこかに不満があるのだろう。
7月・文月のはじめに 2015・7・1(水)
 7月を文月(ふみづき、ふづき)と言うことは知っていたが、他にも沢山のよび名がある。
  
 女郎花月(おみなえしづき・をみなえしづき)、建申月(けんしんげつ)、
  
 親月(しんげつ)、七夕月(たなばたづき)、桐月(とうげつ)、
  
 七夜月(ななよづき)、初秋(はつあき)、文披月(ふみひろげづき)、
  
 愛逢月(めであいづき)、蘭月(らんげつ)、涼月(りょうげつ)
 
愛逢月とはロマンチックだなと思ったら、牽牛と織女が互いに「愛して逢う」という7月7日からきているのだ。
 今日1日は「海開き」そして「富士山山開き」。20日過ぎには息子一家が帰省する。孫たちを海や山に連れて行きたいと思っている。

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