至急のおねがいです!
できうる限りの努力をして、添付のメッセージを世界(国内を含む)へ広げて欲しいと願います。
イラクで危険に晒されている命を救ってください。お願いします。

                   高遠・今井・郡山 家族一同



              家族からアラブの皆様へのメッセージ



もうすぐ事件から3日が経とうとしています。
「あなたたちの愛する家族は無事ですよ。もうすぐ会えますよ。」という日本政府の声はいまだ一度も聞こえません。
アルジャジーラからの「24時間以内に解放する。」というメッセージに関しても、「100%信用はできない。」そうです。
アルジャジーラによる報道を、我々は信じています。
しかし、日本の政府の「彼等の生存・安否・解放・生還 全てに関して確実な情報は何も無い。」という言葉に我々家族の不安はピークを迎えています。
生きているのか、怪我はしてないのか、水は飲んでるのか・・・
誠実な態度で接してくれているアルジャジーラを初めとする、アラブの友人へのお願いです。
彼らの無事な姿を一度で良いから、我々に届けてください。
アルジャジーラ放送による犯行グループの声明どおり、日本の国民は政府に自衛隊の即時撤退を強く求めています。
我々と我々家族を含む全ての危険な状況下を救うために政府は行動をしろ!という風に寄せられた何十万という、国民の声を小泉総理にも渡しました。
それについてのコメントはまだ頂けませんが・・・日本国民として恥ずかしい限りです。
他にできることがあれば、何でも言ってください。
我々は平和のために行動しています。
平和を愛するアラブの友人が望むことは、我々が望むことと同じだと信じています。
家族の姿を確認させてください。
身代わりが必要ならば、我々が喜んで身代わりになりましょう!
どうか、気持ちを理解してください。


               2004・4・11 20:46(日本時間)

                   今井紀明、郡山総一郎、高遠菜穂子 3人の家族より



富良野在住の作家 倉本聰氏よりイラクで拘束されている今井紀明君のお母さま宛の手紙

今井直子 様


前略。
御家族の皆様の御心中、衷心よりお察し申し上げます。
こゝ四日間の世の中の動き、小生の頭では整理つかぬまゝ、
しかし、鋭い痛みと激しい怒りでいっぱいです。
殊に、一国の総理が、自衛隊撤退という選択肢を最初から
捨ててかゝり、一顧だにしないという不思議な態度。

はっきり云いますが、そもそもアメリカのあやまちなのです。
大量破壊兵器。見つかったのですか?
それがそもそもの起源だったのに、そのあやまちにのることが
日本の国益だとする小泉氏の考え方。
それは日本国民の考え方とどんどん離れて行きつゝあるように思います。
国益はたしかに大切ですが、しかし「国格」―――人格に相当する国格は
国益に勝る一国の尊厳だと僕は思います。
国益を重視して、人質を救出する最大の選択肢を最初から放棄してしまうこと。
いかなる理由があろうとも、政府のとった今回の態度には、
激しい憤りを覚えます。
この事件が如何なる形で集結しようとも、この問題は、
現政権を選んでしまった我々国民の責任として、
これからの選挙に反映させねばならぬ、重要な今後の課題でしょう。

今僕たちに何が出来るのか。
皆様から突きつけられている悲痛な叫びを、
自分の痛みとして味わっています。

国の代表者に切望いたします!
国益より国格を考えて下さい。
国家の尊厳、国民の尊厳を考えて下さい。
国格なき国家は悲しい国家です。
あなたの家族、あなたの友人が人質にとられたら、
やっぱりあなた方は同じ選択肢をとるのでしょうか。
あらゆる面子や利害関係を捨て、人の命を考えて下さい!
国民の命を預かっている最高責任者として
それがあなた方の最大の仕事なのだということを、もう一度熟考して下さい。

御家族の皆様のご苦渋の前で、何も出来ぬ非力をつくづく感じます。
三人の方の無事の救出を、只衷心より祈るばかりです。

北海道富良野  倉本 聰

 

inserted by FC2 system